節分の出会い

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やれやれ、今日はどこに行っても鬼は外福は内と豆をぶつけられる。
豆なんて痛くも痒くもないが不愉快極まりないことは確かだ。
今日は野宿を覚悟し、夜道を歩いていると公園で傷ついた女性を見かけた。
気になった俺は声をかけてしまった。
女性は俺の姿を見て驚く。それはそうだ。恐ろしい顔に真っ赤に染まった全身。筋骨隆々の鬼が目の前に立っているんだ。しかし女性は逃げる素振りを見せない。
「夫に暴力を振るわれたんです…これが続くと思うと私どうしたらいいか…」
涙する女性に俺は決意した。俺は女性の心に入ると夫の待つ家へ向かい玄関を蹴破る。
「おらぁっ!このロクデナシ!さっきはよくもやってくれたな!」
豹変した私に夫は目を丸くしている。私の暴言に顔を青くし、涙ながらに謝ってきた。
これでいい。この女性は優しすぎた。男は女の尻に敷かれるぐらいが丁度いいのだ。
この日から私は鬼嫁となった。鬼と一緒も悪くない。
公開:19/02/03 19:46

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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