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颯太のバカ。玲奈ちゃんからチョコ貰って、あんなに嬉しそうに。鼻血止まらなくなっちゃえ。もう絶対チョコあげない。別に毎年恒例だっただけだし。家が隣だからって調子に乗るなバカ。結局学校が終わっても渡せなかった。チョコなんか川に捨てちゃえ。
「バカ颯太!」
袋を放り投げると、びゅううと北風が吹いた。すると川に落ちそうになった袋がふわりと宙に浮いて、空を飛んでいた小さな侍がキャッチした。
「拙者、北風と申す。何があったか拙者でよければ話してみい」
私は侍に颯太の事を話した。
「ならば家に行って直接渡せばよかろう」
「あなた、女の子の気持ちがちっともわかってないのね。学校で渡すのと家まで行って渡すのじゃ全然違うの。あなたが代わりに渡してきてよ」
「承知した。拙者に任せておけ」
袋を持った侍がびゅううと風に乗って消えた。
ホント、わかってない。
そこは「勇気を出して直接渡せ」って背中を押す所でしょ!
「バカ颯太!」
袋を放り投げると、びゅううと北風が吹いた。すると川に落ちそうになった袋がふわりと宙に浮いて、空を飛んでいた小さな侍がキャッチした。
「拙者、北風と申す。何があったか拙者でよければ話してみい」
私は侍に颯太の事を話した。
「ならば家に行って直接渡せばよかろう」
「あなた、女の子の気持ちがちっともわかってないのね。学校で渡すのと家まで行って渡すのじゃ全然違うの。あなたが代わりに渡してきてよ」
「承知した。拙者に任せておけ」
袋を持った侍がびゅううと風に乗って消えた。
ホント、わかってない。
そこは「勇気を出して直接渡せ」って背中を押す所でしょ!
ファンタジー
公開:19/02/04 23:14
更新:19/02/05 15:48
更新:19/02/05 15:48
月の音色リスナーです。
ようやく300作に到達しました。ここまで続けられたのは、田丸先生と、大原さやかさんと、ここで出会えた皆さんのおかげです。月の文学館は通算24回採用。これからも楽しいお話を作っていきます。皆さんよろしくお願いします。
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