素敵と出会える方向音痴

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私は方向音痴である。それを欠点に思ったことはない。
方向音痴だからいつも家は早めに出る。早起きは気持ちがいい。だから寝坊なんてしたことがない。
好奇心旺盛で近道を探すためよく小路に入ってしまう。それが迷子になる原因だ。
でも迷子になった先で私は素敵なものとよく出会う。
ひっそりと佇んだ大人の雰囲気の喫茶店。私の隠れ家である。
オシャレな食器屋さん。今度お給料出たらあの綺麗なリキュールグラスを買うと決めている。
周りを見渡せばそこは素敵なものに溢れている。迷子になるとそんな素敵と出会うことが出来る。
中でも特に素敵なのは迷子になるたび、私を目的地まで連れて行ってくれる警察官のお兄さんとの出会いだ。
私とお兄さんは幼馴染。私が迷子になるといつも助けてくれるのがお兄さんだ。
「まったく。お前は俺がいないとダメだな」
「そうよ。だから早く私と結婚してよね」
そう言うとお兄さんはいつも顔を赤くする。
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公開:19/02/02 19:24

幸運な野良猫

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