企画計画書を提出する

その日俺は寝坊して、ずっと考えてきた企画をダメにした。
そんな俺に彼女は呆れ、愛想をつかして別れを告げた。
落ち込んで家に帰る途中、財布を落とし、スマホも失くした。
今日は最悪な１日だ…真っ暗な都会の夜空を見上げる。

そこで目が覚めた。時刻は朝６時。いつもより早い目覚めだ。
僕はずっと考えてきた計画を実現させる為にギリギリまで企画書に手を加えた。
その夜、デートの約束をしていた彼女に今朝見た夢のことを話した。
「あははっ！何それ！面白い！」
「笑い事じゃないよ、まったく」
ため息を吐く僕に彼女は笑いかける。
「でもそんな夢を見たからこの企画書作り直したんでしょ」
上司である彼女は僕の企画書を満足そうに見つめる。
「よし！決めた。この企画書なら合格とします」
「えっ！じゃあ…」
「貴方と結婚します」
僕の企画書は彼女との将来設計を描いたものだ。その企画書がやっと通った。今日は最高の１日だ！