チェーンパーク

子供への安全性や近隣住民からの騒音被害の報告が相次ぎ、全国の公園は次々と潰された。

かくして立ち上がったのがうちのじいちゃんである。
子供の遊べる公園を残すべきだと、じいちゃんは公園事業を行った。安全性はもちろん騒音対策まで完璧に仕上げられた公園は、瞬く間に世間へ浸透した。
チェーン店ならぬチェーンパークといったところか。じいちゃんの作った公園は、あちこちで見られるようになった。

「じいちゃんは公園が大好きだったんだ」

じいちゃんが小さい頃はテレビゲームなんてなかったし、外で遊ぶことが多かったはずだ。
公園にも深い思い入れがあるのだろう。そう思って尋ねてみた。

「公園か？別に好きではないのぉ」
「え？それじゃあどうして公園事業なんて始めたの？」

素直な疑問をぶつけてみれば、じいちゃんは楽しそうにケラケラと笑った。

「そりゃもちろん、うるさいのが家にいると敵わんからのぉ」