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しみったれた黄昏の雨が降り注ぐ中、僕は自分らしさを見失いながら、途方に暮れたように暗闇に消えていく空を追いかけていた。

僕自身の人生の目的とは一体なのか、果てしない討論の果てに、地下都市のように陥没していく。

生きていくことに精一杯で、命の糧は永遠の光だと勝手に決め、社会の喧噪にのみ込まれてくのであった。

僕の心はガラスのように繊細で、少しの出来事でひびが入り壊れていくのであった。
甘い薬の誘いに負けて、僕の信仰心は悪に吸い込まれ行く。

僕は古びた服を着ながら、昨日の出来事を誇らしげに語っていた。
雨は勝手に通り過ぎていけばいいものの、雨脚は強まるばかりであった。

僕はなぜか雨の中を走り出していた。
一向に変わらない人生とやらに、何を見いだしたらいいのやらと思いながら・・・
その他
公開:19/01/31 19:58

神代博志( グスク )









 

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