雪と消える

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雪の日にせまい三叉路でトラックが滑った。ヘッドライトを浴びながら傘と一緒に潰された。家に帰ると暗い部屋で母が泣いていた。
あぁ、学校へ行かなくちゃ。
ちらちら雪が降り続く中を雪に足を取られることもなく歩いていく。
学校では終わりの会が始まるところで、担任が皆を席につかせていた。自分の死をどんな風に知らせるかとどきどきして待つ。でも、担任はなかなかその話題に入らない。
おずおずと教壇に近づく。
「あの、私死んだんです」
「知ってる。座ってて」
あっけなさにぽかんとして席に着いた。
でも、自分が本当に死んだんだとわかってほっとする。
帰りの会が終わって友だちと話す。あれこれ楽しかったねと、はしゃぎながら別れを告げた。
最後に大好きな男の子に好きだと伝えたら、何故か涙が出てきた。死んでるからもう怖くないと思ってたのに。
彼も私が好きだと言って、泣いていた顔で笑った時、わたしは雪と一緒に消えた。
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公開:19/01/29 10:34
更新:19/01/30 18:49

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