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1月27日、日曜日。14時35分。青山通り六丁目のMAM前のパーキングメーター(M34号)に、赤のマスタングS197を「目的もなく」20分前から駐車し、助手席側扉前より舗道を眺めていた私、こと被疑者竹内学(46・自営業)は、目の前で転んだ被害者田麿鈴江(27・山通株式会社営業)に、「人生変えちゃわねぇ?」と声をかけ、膝の擦過傷に、常備していたマキロンを噴射後、絆創膏(キズパワーパッド)二枚を貼付け「ありがとうございました」と言われたことにカッとなり、「あんぱーんち」と怒鳴った後、渋谷側のトヨタエスクードと表参道側の日産リーフを、優しく撫でた、ことに間違いありません。
本人自筆のこの調書は、本人の証言と全く食い違っていた。その理由として、被疑者松山隆(32・アルバイト)は、自分には『虚書癖』があるのだ。と証言した。
だが、異議申立書には「『表現の自由』を断固として守る」と書いてある。
本人自筆のこの調書は、本人の証言と全く食い違っていた。その理由として、被疑者松山隆(32・アルバイト)は、自分には『虚書癖』があるのだ。と証言した。
だが、異議申立書には「『表現の自由』を断固として守る」と書いてある。
ミステリー・推理
公開:19/01/27 14:25
星新一さんのようにかっちりと書く素養に乏しく、
川端康成さんの「掌の小説」のように書ければと思うので、
ショートショートとはズレているのかもしれないです。
オチ、どんでん返し、胸のすく結末。はありません。
400文字、おつきあいいただければ幸いです。
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