あめの色

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部屋の外では、ずいぶん前から雨が降り続いている。
閉め切った白いカーテンの向こうから、青白い光が部屋の中へと染み込んできている。
テーブルの上に落ちたそれは、置きっぱなしにしていたメガネのレンズを通る。

ことん。ずう。
ビー玉が転がるような音が聞こえた。
何だろう。テーブルの上に球状のものがある。
どうやら、メガネのレンズを通った光が集まって、固体になったもののようだ。

つまむ。
微かに指に張り付く。まるで飴玉のような感じ。
表面のそれを洗い落とすため、流し台に向かい蛇口をひねる。

一通り洗い終わってから、水に濡れたそれをつぶさに観察する。
雨の湿度と熱量が溶け込んだような青色。
甘い香りがする。
好奇心に駆られる。
口に含む。

水面に波紋が広がっていくのと同じように、口の中を甘さが満たしていく。
それを舌の上で転がしながら本の頁をめくる。

部屋の外では今も、雨が降り続いている。
ファンタジー
公開:19/01/27 00:09

たけなが


たくさん物語が作れるよう、精進します。
よろしくお願いします!

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