エイリアン・ママ

異星の侵略者が、本当は地球の海から来たと言ったら、信じるだろうか？
スペースホラー映画の金字塔。寄生怪物のモデルとされる生物が、樽回し（たるまわし）である。
どの様な姿をしているか、御存知ない方は調べてみてほしい。
『アレだ！』と膝を叩く事請け合いである。

スケルトンフィギュアと見紛う再現性。（※こちらが本家）クラゲ類を襲い、外側を残して空洞化、卵を産み付ける。子供達は宿主の殻内で孵化し、やがて元宿主を喰い破って出現、新たな侵略地を求め、散って行く。
産みっ放しにせず、巣立つまで面倒を見る点が律儀だが、この子育て風景がまた面白い。

喩えるなら、ベビーカーを押すエイリアン。
キャンディーワゴンを運ぶ売り子にも似ている。子供がわらわら詰まったクラゲ樽を、えっちらおっちら押しながら移動する。
実にけなげで、つい応援したくなってしまう。地上でも海の底でも侵略者でも、お母さんは頑張っているのだ。