世界の終焉と誕生（１）

魔王によって世界は終焉を迎えつつあった。
頼みの勇者も魔王によって惨殺された今、
人間たちはわずかな生き残りが細々と暮らすのみである。
「世界を滅ぼした暁には、予が唯一の絶対的な『神』として崇拝されるのだ」
「古い世界よ！滅びるがいい。予は新たな世界を創造する！！」
わずかな人間達も滅び、神々も魔王の力に屈服した今。魔王に歯向かうものは存在しなかった。

魔王は古い世界を徹底的に破壊し、新たな世界を創造しようとしたが
どうも思うようにいかない。
かって付き従った魔族は『何かと要求する押しつけがましい』神である魔王に反感を持ち、
逆らうようになった。
それではと新たな種族を創ろうとするがやはり反乱をおこされたり
魔王自身が気に入らなったりでうまくいかない。
そうこうするうちに草木は枯れ、
最終的に太陽や星も力を吸い取られなくなってしまう。
魔王は完全なる暗闇の中とりのこされた。