180. 私は白菜

24
23

白菜として生まれ、仲間と共に出荷された私ですが、あーこれでついに鍋に入れられるんだなーって思ったんですよ。
なかなか熱そうですけど、美味しい出汁につけられて自分がなに味の鍋として最後を迎えるのか、まぁそれなりに楽しみにもしていたんですよね。

そしたらなんと、私を買ってくれた女の子が家で肉まんを作るってレシピ見て張り切って私を切り刻みだして。
えぇ、ビックリしましたよ。こんなに細かくされるのかって。

そして他の材料とも混ぜ合わされて、『タネ』という具材になったんですよね。
で、最終的には白いパンみたいな皮に包み込まれ蒸された訳ですよ。つまりホワイトアウトで。

でもこれが思いの外ふっかふかでその皮を摘まみ食いすると美味しくて。
だから内側から少しずつ食べちゃって(笑)

それをその子が見つけて私を睨んだ訳ですよ。
だからこう言ってやりました。

「そんなに憎まんでもええやん‼」
その他
公開:19/01/28 08:00
更新:19/01/28 14:05
スクー ホワイトアウト肉まん

ことのは もも。( 日本 関東 )

日本語が好き♡
18歳の頃から時々文章を書いています。
短い物語が好きです。
どれかひとつでも誰かの心に届きます様に☆
感想はいつでもお待ちしています!
宜しくお願い致します。

こちらでは2018年5月から書き始めて、2020年11月の時点で300作になりました。
これからもゆっくりですが、コツコツと書いていきたいと思います(*^^*)

2019年 プチコン新生活優秀賞受賞
2020年 DJ MARUKOME読めるカレー大賞特別賞受賞
2021年 ベルモニー縁コンテスト 入選

 

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容