縦横無尽

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犯行グループの乗った大型トラックは、渋谷センター街をフルスピードで走った。

通行人達は、間一髪のところで、トラックの暴走から逃れた。

警視庁のヘリコプターがトラックの頭上で旋回をし、追跡を続ける。

トラックの中では、大音量のBGMが流れている。
外部の音は完全に遮断されている。

その時、フロントガラスに何者かが張り付き、ガラスを拳でたたき割り、ハンドルの主導権を握り、適当な方向にハンドルをきった。

次の瞬間、トラックはバランスを崩し、横転した。

横転したトラックから煙があがった。
犯行グループのメンバーの後ろでに手錠がかけられる。

「それにしても、また、君の仕業か」
刑事は呆れたように、彼に言った。

彼は頭をかきながら、照れ笑いをした。

「いやーね、ヒーロー気取りはいいんだけど、他に方法はなかったのか」
刑事は鼻面を爪でかき、額に皺を寄せた。
その他
公開:19/01/27 22:07

神代博志( グスク )









 

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