全員かくれんぼ

　『全員かくれんぼ』という都市伝説がある。鬼を決めずに、全員が隠れるのだ。
　有名な『一人かくれんぼ』は、一人きりの部屋の全員が隠れる、という意味で、『全員かくれんぼ』の亜種といえる。
　一人だろうが、千人だろうが、全員が隠れているのに、鬼に見つかってしまう、というところが怪談都市伝説たる由縁なのだ。　

　『全員かくれんぼ』をする際の注意は三つだけだ。

①　絶対に部外者の立ち入らない会場を確保すること。（隠れていない者は鬼とみなされるから）

②　時間を区切ること。（係員の巡回やサイレン、スマホへの通知などは「鬼」の策略と区別がつかないため）

③　鬼には逆らわないこと。

　過去の参加者のアンケートによれば、過半数の参加者が「鬼」の気配を感じたという。だが、参加者のほとんどは無事に生還しているので、９割以上の人が「期待はずれだった」と答えている。
　あまり期待せずに試してみるといい。