肉まん売りの少女

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「目が覚めた?」
「……うん」
まさかライバルに助けられるとは。


「よし、始めますか」
私は、肉まん売りの少女。
今日も街の片隅で、出来立てほやほやの肉まんを売っている。
おや、視界の隅に感じるこの気配は……。
やっぱり。マッチ売りの少女。
私がこの街に来る前からマッチを売っている。今日こそは絶対に負けない。

どれほど時間が経ただろうか。
今日はここ数日の間でも特に寒い。
そのせいか、街を行く人はまばらで、立ち止まってもらえない。
肉まんも完全に冷めた。
どうしよう。
いつもなら、肉まんが冷める前に街の人たちが買って行ってくれるのに。

次第に体の感覚が鈍くなってくる。
最後の力を振り絞り、籠の中の肉まんをちぎる。
これを食べればきっと……。
噛みきる前に、視界が、白く、染まって。

世界がすべて、肉まんになったみたい。
吹き荒ぶ肉まん。

あれ、誰かが近づいてくる。

「大丈夫?」
その他
公開:19/01/24 23:52
スク― ホワイトアウト肉まん

たけなが


たくさん物語が作れるよう、精進します。
よろしくお願いします!

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