パラペット

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僕は、学校の屋上のパラペットから頭から真っ逆さまに落っこちて行く。

今日の朝ご飯は何を食べたっけ?
明日の夢はどうしたのかな?

思案が巡る。

僕は夜空に手を伸ばし、命乞いをしたが、夜空は僕を見放した。

「星は地上では輝かない」

僕の背中から羽が生えた気分になった。
不運な出来事で赤く目を腫らして泣いている家族の像が頭に浮かぶ。

明日は未来に繋がる。
そう思うと気持ちが少し楽になった。

僕は後ろを振り返る。
あと少しで帰らぬ人となってしまう。真実から目を背けてしまう。

僕は心の中で獅子のように雄叫びをあげた。

僕はこの世界に希望を見いだし、生と死の狭間で生きていくことに決めた。
その他
公開:19/01/20 21:20

神代博志( グスク )









 

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