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王子様にかかった魔女の呪いをお姫様が解いてしまうと、その呪いは魔女に返り、魔女の力を十二の動物に変えた。十二の動物たちは魔女の館を飛び出すと、そのまま帰らなかった。
「帰ってくるよ」
落ち込む魔女を、残った黒猫が慰めた。
「お前がしゃべるなんて何十年ぶりだろう。なぜ皆帰らない? 知ってるさ。私が魔女だからだろう!」
魔女が涙を湛えて叫ぶと、館は激しく唸って震え、館中の物が暴れだした。
「違うよ! 落ち着いて! 見送りだよ! 皆見送りにいったんだ!」
飛び交う魔道書や呪物を避けながら黒猫が言うと、魔女は黒猫を睨んで聞き返した。
「見送りだって? 誰を見送るんだ」
「君は迎えにいきなよ。見送りにいった皆を」
「なんでそんなこと」
「僕の声が聞こえるなら、君はそうするしかないよ。わかるだろ? 君が本当に魔女ならね」
「帰ってくるよ」
落ち込む魔女を、残った黒猫が慰めた。
「お前がしゃべるなんて何十年ぶりだろう。なぜ皆帰らない? 知ってるさ。私が魔女だからだろう!」
魔女が涙を湛えて叫ぶと、館は激しく唸って震え、館中の物が暴れだした。
「違うよ! 落ち着いて! 見送りだよ! 皆見送りにいったんだ!」
飛び交う魔道書や呪物を避けながら黒猫が言うと、魔女は黒猫を睨んで聞き返した。
「見送りだって? 誰を見送るんだ」
「君は迎えにいきなよ。見送りにいった皆を」
「なんでそんなこと」
「僕の声が聞こえるなら、君はそうするしかないよ。わかるだろ? 君が本当に魔女ならね」
ファンタジー
公開:19/01/19 22:32
十二支の幹事確認
連作
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