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急ぎ慌てていた。
救急救命センターから母親の意識がないとの電話。『クモ膜下出血』との宣告も。信号機が赤だったかも覚えていない程、猛スピードで病院へ駆けつける。
『ご臨終です』
医師は言葉少なに扉を指差す。
少し気を落ち着かせ扉を開けると、次の扉が外に出来た。そして又その扉を開けるとその外側に扉が・・。
遂に病院の外壁を突き破り次々に扉が外側へと出来ていく。
母親の顔を見ることも忘れる程、扉を開けて扉が出来て、後ろへ後退する一連の動作を繰り返した。何億回繰り返したのだろう。
最期の扉が出来上がった。
もうやめにしようと何度も何度も考えたが、この瞬間が来て安堵する。
母親の顔も自分の年齢も思い出せない。何のために扉が外へ外へと出来ていったかもどうでもよくなった。
最後の扉を開ける。
中を覗くと自分の家系の家紋が入った墓石の小扉が開き新たな墓石の小扉が最後の扉との間に出て来た。
救急救命センターから母親の意識がないとの電話。『クモ膜下出血』との宣告も。信号機が赤だったかも覚えていない程、猛スピードで病院へ駆けつける。
『ご臨終です』
医師は言葉少なに扉を指差す。
少し気を落ち着かせ扉を開けると、次の扉が外に出来た。そして又その扉を開けるとその外側に扉が・・。
遂に病院の外壁を突き破り次々に扉が外側へと出来ていく。
母親の顔を見ることも忘れる程、扉を開けて扉が出来て、後ろへ後退する一連の動作を繰り返した。何億回繰り返したのだろう。
最期の扉が出来上がった。
もうやめにしようと何度も何度も考えたが、この瞬間が来て安堵する。
母親の顔も自分の年齢も思い出せない。何のために扉が外へ外へと出来ていったかもどうでもよくなった。
最後の扉を開ける。
中を覗くと自分の家系の家紋が入った墓石の小扉が開き新たな墓石の小扉が最後の扉との間に出て来た。
その他
公開:19/01/19 17:48
更新:20/05/27 19:19
更新:20/05/27 19:19
この世で唯一確かな事
死が来ない矛盾
ちょっと奇妙な手法を好んで書いてます!
読みづらかったらすみません。
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