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おばあちゃんは介護施設で耳にした噂を頼りに、近所の山で小さな源泉の滝と小川を見つけた。週末アウトドアで心の洗濯を欠かさぬことが、おばあちゃんの元気の秘訣だった。
お手製ミノーで釣りをしてみるが、何も掛からない。
ううんと唸って川底を覗くと、どんぶらこっこ、大きな桃が浮かび上がった。うっとりするような桃の甘い香りが、ほのかに漂った。
いいやまさか、とは思うが、万が一にも赤ん坊が出ないとも限らない。
「えい、やあ!」
おばあちゃんが桃に向かって玉網を突き出すと、
〝ヒヒヒィィィィイン!〟
ざぶんと一頭の馬が姿を現した。源泉の滝は美しい馬のたてがみで、小川は尻尾の毛、桃は馬のお尻であった。驚いたおばあちゃんは悲鳴を上げて、すたこら逃げてしまった。
「ふふ、犬猿鳥の迎えはお前に頼もうかな?」
魔女が馬のお尻を撫でてやると、馬は淡い桃色のミストに姿を変えて、魔女を優しく包み込んだ。
お手製ミノーで釣りをしてみるが、何も掛からない。
ううんと唸って川底を覗くと、どんぶらこっこ、大きな桃が浮かび上がった。うっとりするような桃の甘い香りが、ほのかに漂った。
いいやまさか、とは思うが、万が一にも赤ん坊が出ないとも限らない。
「えい、やあ!」
おばあちゃんが桃に向かって玉網を突き出すと、
〝ヒヒヒィィィィイン!〟
ざぶんと一頭の馬が姿を現した。源泉の滝は美しい馬のたてがみで、小川は尻尾の毛、桃は馬のお尻であった。驚いたおばあちゃんは悲鳴を上げて、すたこら逃げてしまった。
「ふふ、犬猿鳥の迎えはお前に頼もうかな?」
魔女が馬のお尻を撫でてやると、馬は淡い桃色のミストに姿を変えて、魔女を優しく包み込んだ。
ファンタジー
公開:19/01/19 22:39
十二支の幹事確認
連作
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