十二支の幹事確認/卯

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 少年は綿毛のタンポポを摘んで集めた。試しに一本だけ吹いてみると、ぱぁっと散った綿毛がふわふわと風に乗った。これから起こることを想像すると、少年は心が躍った。
 少年は近所のアパートへ向かった。そこには一緒に遊んでくれるお姉さんが住んでいた。お姉さんの部屋の前までくると、ドアの郵便受けの蓋を押して中を覗いた。お姉さんの家は、こうすると中が丸見えだった。
 お姉さんはいなかったが、少年は待ちきれずに綿毛の束を郵便受けのところへもってくると、思いっきり息を吹いた。
 しかし綿毛は飛ばなかった。少年はもう一度大きく息を吸って、勢いよく吹いた。また綿毛は飛ばなかった。
「ふふ、残念だったな」
 少年がどきっとして綿毛の束を落とすと、綿毛たちはもこもこと一羽の兎になって、お姉さんのもとへぴょんぴょんと跳ねていった。お姉さんが抱いて撫でてやると、兎はまん丸のパウダーブラシになった。
ファンタジー
公開:19/01/19 22:36
十二支の幹事確認 連作

10101298

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