6
11
気がつくと、私は大きな箱の中にいた。立ち上がると箱の中から首だけ出す事が出来た。箱は大きな円を描くように幾つも置かれ、それぞれに人が入れられていた。まるでルーレットの中に閉じ込められたようだった。
「皆様は全人類の中から本日の地球の動力になる権利を手に入れました」
聞こえるアナウンス。
「当選確率は36分の1。それでは開始!」
何の事かわからない。突然、轟音が響き渡ると大きな鉄球が転がりながら迫ってきた。咄嗟に頭を下げると、鉄球は私の上を通り過ぎて遠ざかり、丸く並んだ箱の上をグルグルと回り始めた。殺人ルーレットだ。10回程、頭の上を通り過ぎた鉄球は勢いを無くしフラフラと私の箱に迫る。そして、私の手前の箱に鉄球が落ちると男の絶叫が響いた。
大量の油汗と共に目を覚ます。
夢か…。いや、隣の箱にいた男の犠牲で今日も地球は回っているのだとしたら、今日という日はなんとかけがえのない一日なのだろう。
「皆様は全人類の中から本日の地球の動力になる権利を手に入れました」
聞こえるアナウンス。
「当選確率は36分の1。それでは開始!」
何の事かわからない。突然、轟音が響き渡ると大きな鉄球が転がりながら迫ってきた。咄嗟に頭を下げると、鉄球は私の上を通り過ぎて遠ざかり、丸く並んだ箱の上をグルグルと回り始めた。殺人ルーレットだ。10回程、頭の上を通り過ぎた鉄球は勢いを無くしフラフラと私の箱に迫る。そして、私の手前の箱に鉄球が落ちると男の絶叫が響いた。
大量の油汗と共に目を覚ます。
夢か…。いや、隣の箱にいた男の犠牲で今日も地球は回っているのだとしたら、今日という日はなんとかけがえのない一日なのだろう。
ファンタジー
公開:19/01/17 00:05
更新:19/01/18 22:07
更新:19/01/18 22:07
月の音色リスナーです。
ようやく300作に到達しました。ここまで続けられたのは、田丸先生と、大原さやかさんと、ここで出会えた皆さんのおかげです。月の文学館は通算24回採用。これからも楽しいお話を作っていきます。皆さんよろしくお願いします。
ログインするとコメントを投稿できます