朝の空

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冬の明け方はまだ夜が続いていて、星が煌めいていました。

私は、駅のホームの椅子の上で、暖かい缶ココアを両手で挟むように持ち、悴んだ手を温めていました。

田舎の電車は、二時間に一回しか電車がきません。

私は早く駅に着すぎたかなと思いました。

爪で缶ココアのプルタブを開け、飲みました。

さっきまでほどよく温かったのに、今は常温になっていました。

「おいしい」

ココアを飲むと、ほんの少しだけ幸せな気分になりました。

すると、空から星々が消え、瞬く前に青が広がってきました。

私は、何か、心の内側を叫びたい気持ちになりました。
その他
公開:19/01/16 21:06

神代博志( グスク )









 

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