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裕也は、鉄橋の上を歩いていた。
前から、見覚えのある馴染みの顔をした綺麗な女性がこちらに歩いて来る。

女性は、目を細めて、俯き歩く裕也の顔を見る。

「裕也・・・久しぶり」
「美佳?久しぶりだね。元気してた?」
「まあね。相変わらず・・・」
「何?」

裕也は照れて、鼻面を指でかく。

「何でもない。今、どうしているの?そういえば、拓真と付き合ってなかったけ」
「うん。それでね・・・」

二人の久しぶりの再会に会話が弾む。

「拓真と結婚することになったんだ」
「また、急だね」
「いえる機会なかったから・・・もし、よかったら、結婚式にきてくれない。拓真も喜んでくれると思うし」
「わりい。その日・・・バイトなんだ。本当にわりい」

裕也は、美佳に恋をしていた時間を惜しみながら、美佳に手を振り別れた。

鉄橋の端から、遠くの美佳の背中に向かって叫んだ。

「ずっと幸せでいてな」
青春
公開:19/01/17 22:20

神代博志( グスク )









 

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