170. 食器用スポンジの恋

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「あまり泡立たなくなったなぁ」
ある日の夕食後、皿洗いをしている時にご主人様が突然頬をプクッとさせ少し苛立ちました。
若くて可愛い系の男のご主人様に買われ使われ始めて二ヶ月弱。その時はいきなり訪れました。
洗剤を多めに垂らしボクの身体を痛いくらいモミモミしてもあまり泡立たなくなったのです。
「仕方ない。買い置きのに替えるか」そう言ってご主人様は直ぐに新しいスポンジを取り出してきました。
(残念です…ご主人様が好きだったのに…)
ボクは目を瞑ってゴミ箱に放られる覚悟をしました。しかし次の瞬間ドアを開け閉めする音が聞こえてそっと目を開けたらボクは風呂場に置かれていました。
その夜、風呂に入ってきたご主人様は上がる前にボクを再びギュッと掌で強く握り風呂掃除を始めました。
まさか大好きなご主人様と一緒にお風呂に入ってしかもお役に立てるなんて♪

ボクはまだまだご主人様と一緒に楽しく暮らせそうです。
ファンタジー
公開:19/01/14 08:00
更新:19/01/14 13:51
これってBL?(笑)

ことのは もも。( 日本 関東 )

日本語が好き♡
18歳の頃から時々文章を書いています。
短い物語が好きです。
どれかひとつでも誰かの心に届きます様に☆
感想はいつでもお待ちしています!
宜しくお願い致します。

こちらでは2018年5月から書き始めて、2020年11月の時点で300作になりました。
これからもゆっくりですが、コツコツと書いていきたいと思います(*^^*)

2019年 プチコン新生活優秀賞受賞
2020年 DJ MARUKOME読めるカレー大賞特別賞受賞
2021年 ベルモニー縁コンテスト 入選

 

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