私がショートカットにした理由
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会った瞬間に見開かれる目に、私今日髪切ったんだったと思い出す。
驚くのも無理はない。艶っぽい黒髪ストレートを胸まで伸ばしていたのに、今は顎のラインで切り揃えられている。真っ白な首筋に、大ぶりのピアスがよく映える。
ショートにして気づいたのは私の顔は右と左で随分と印象が変わるということだ。
右はふわっとしたボブで可愛らしく、左は耳にかけると切れ長の目が余計にクールに見える。
「どうしたの、何かあったの?」
と同僚たちが矢継ぎ早に声をかける。
「いえ、なにもありませんよ。」
半分本当で、半分嘘。
もっと言えば、何も無さすぎたのだ。私のことを見ていないから、少しでも見て欲しかった。
会社に入るとあの人のデスクはすぐそこ。
どっちから話かけようかな。
右?それとも左?
やっぱり可愛いって思われたい。
彼の左肩に手をかけた。
驚くのも無理はない。艶っぽい黒髪ストレートを胸まで伸ばしていたのに、今は顎のラインで切り揃えられている。真っ白な首筋に、大ぶりのピアスがよく映える。
ショートにして気づいたのは私の顔は右と左で随分と印象が変わるということだ。
右はふわっとしたボブで可愛らしく、左は耳にかけると切れ長の目が余計にクールに見える。
「どうしたの、何かあったの?」
と同僚たちが矢継ぎ早に声をかける。
「いえ、なにもありませんよ。」
半分本当で、半分嘘。
もっと言えば、何も無さすぎたのだ。私のことを見ていないから、少しでも見て欲しかった。
会社に入るとあの人のデスクはすぐそこ。
どっちから話かけようかな。
右?それとも左?
やっぱり可愛いって思われたい。
彼の左肩に手をかけた。
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公開:19/01/10 23:13
本を読むのが好きで、いつか自分もこんなふうに自由に文章が書けたらいいのになぁと思って始めました。本を読むと今まで上手く説明できなかった感情を言葉にしてくれてスッキリすることがあります。いつか私もそんな風に人の繊細な感情を文字に起こせるようになりたいです。未熟な文章ですが目を通していただけると嬉しいです。
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