喪中ファションショー

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喪中ハガキは憂鬱だった。
今日の喪中ファションショーに出演辞退したのだ。
仕方ない。あの華やかな中で私1人だけ普通だし。。
すると、ファションショーを主催する長谷川さんがやって来た。
「喪中ハガキさん。なぜファションショーに出られないんですか?貴女の存在は年末の締めとしての重要な役割を果たすのに」
「すいません。私の存在意義は私も自覚してるんです。いい仕事してるなって。でも弔電さんのあのバリエーションの数々。押し花や刺繍、最近ではブリザードフラワー、お線香付き、七宝、漆の器まで。。これでファンシーなぬいぐるみまで出てきたらもう私どうしていいかっ!」
「すいません。貴女の心中を察することができず」
「いえ、長谷川さんに思いの丈を打ち明けて私もスッキリしました。私は出演しませんが、成功させて下さい。ファションショー。草葉の陰で祈ってます」
お仏壇の長谷川〜♪のメロディが2人を包んだ。
その他
公開:19/01/10 23:06
スクー 出演辞退する喪中はがき

さささ ゆゆ( 神奈川 )

最近生業が忙しく、庭の手入れが疎かな庭師の庭でございます。

「これはいかんっ!!」と突然来ては草刈りをガツガツとし、バンバン種を撒きます。

なので庭は、愉快も怖いも不思議もごちゃごちゃ。

でもね、よく読むと同じ花だってわかりますよ。


Twitter:さささ ゆゆ@sa3_yu2





 

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