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妻が亡くなって3ヶ月が経過し、娘と2人だけの生活にも慣れてきた。ただ、晩酌の話し相手がいないせいか、以前より煙草の量は増えていた。娘が嫌な顔をしているのは知っていたが、勘弁して欲しかった。
夕飯の後、いつものように一服しようと台所に向かうと、灰皿が無くなっていた。
「おい、灰皿どこやった?」
「捨てたよ。これからはこれ使って」
どこに隠していたのか、娘は大きく丸い器を私に見せた。
「学校の授業で作ったの。世界で1つだけの私が作った灰皿。お父さんにプレゼント」
その不格好な灰皿は、私が使っていた物より大きかった。
「これなら大好きな煙草、今より沢山吸えるでしょ」
娘の無邪気な笑顔に言葉を失う。
「私も大人になったら、お父さんと一緒に煙草吸いたいなぁ」
…まったく。
この小賢しい所は誰に似たんだか…。
「馬鹿野郎!煙草はたった今辞めたんだ!もう絶対吸わねぇぞ!わかったか、こんちくしょー!」
夕飯の後、いつものように一服しようと台所に向かうと、灰皿が無くなっていた。
「おい、灰皿どこやった?」
「捨てたよ。これからはこれ使って」
どこに隠していたのか、娘は大きく丸い器を私に見せた。
「学校の授業で作ったの。世界で1つだけの私が作った灰皿。お父さんにプレゼント」
その不格好な灰皿は、私が使っていた物より大きかった。
「これなら大好きな煙草、今より沢山吸えるでしょ」
娘の無邪気な笑顔に言葉を失う。
「私も大人になったら、お父さんと一緒に煙草吸いたいなぁ」
…まったく。
この小賢しい所は誰に似たんだか…。
「馬鹿野郎!煙草はたった今辞めたんだ!もう絶対吸わねぇぞ!わかったか、こんちくしょー!」
その他
公開:18/10/15 23:03
更新:18/10/15 23:10
更新:18/10/15 23:10
過去作「まだ早い」の父と娘
そっちも読んでね。
月の音色リスナーです。
ようやく300作に到達しました。ここまで続けられたのは、田丸先生と、大原さやかさんと、ここで出会えた皆さんのおかげです。月の文学館は通算24回採用。これからも楽しいお話を作っていきます。皆さんよろしくお願いします。
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