凶花~花を挿す~
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女が青年と出会ったのは、暇つぶしに入ったアート展だった。女性と見紛うような綺麗な顔をした青年は、自分はアーティストなのだと、緊張した面持ちで女に話しかけた。
「人と花とのコラボ作品を作っているんです。近くにアトリエがあるのですが少し協力してくれませんか」
女は簡単に着いて行った。
アトリエはいっぱいの花で埋めつくされ、強い香りが漂っていた。
青年は女の耳元に顔を寄せると
「あなたは花器だ」
と囁いた。途端、女は動けなくなり、声が出なくなった。
青年は女の服を剥ぎ取ると、その皮膚に花の茎を突き立てズブリズブリと挿していった。一輪、一輪、真剣な表情で花を挿す。
仕上げとばかりに青年は、女の顎をクイと上げると、口を開け、女の背丈以上ある長い茎を差し込んだ。茎が身体の中心をズブズブと貫いていく。
女の目が天を睨むようにし、光を失うと、ようやく青年はホッとしたように柔らかな笑みを溢した。
「人と花とのコラボ作品を作っているんです。近くにアトリエがあるのですが少し協力してくれませんか」
女は簡単に着いて行った。
アトリエはいっぱいの花で埋めつくされ、強い香りが漂っていた。
青年は女の耳元に顔を寄せると
「あなたは花器だ」
と囁いた。途端、女は動けなくなり、声が出なくなった。
青年は女の服を剥ぎ取ると、その皮膚に花の茎を突き立てズブリズブリと挿していった。一輪、一輪、真剣な表情で花を挿す。
仕上げとばかりに青年は、女の顎をクイと上げると、口を開け、女の背丈以上ある長い茎を差し込んだ。茎が身体の中心をズブズブと貫いていく。
女の目が天を睨むようにし、光を失うと、ようやく青年はホッとしたように柔らかな笑みを溢した。
その他
公開:18/10/16 20:26
10の忌まわしい物語
人間界で書いたり読んだりしてる骸骨。白むうと黒むうがいます。読書、音楽、舞台、昆虫が好き。松尾スズキと大人計画を愛する。ショートショートマガジン『ベリショーズ 』編集。そるとばたあ@ことば遊びのマネージャー。
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