良き同僚のお話

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あるところに働き者の若い会社員がおった。だが要領が悪く、色々苦労したんじゃ。
ある日のこと。神さまにこの状況を打破できますようにと願掛けしたところ、翌年に小さい新入社員「豆太郎」が入社したそうな。
豆太郎は若い会社員を先輩と慕い、豆のように小さい身体をこれ幸いと、スーツにあるポケットに入り、若い会社員を助けたそうな。
若い会社員はこの健気な豆太郎と一緒に仕事を頑張り、メキメキと頭角を現し、いつしか若い会社員は社長に、豆太郎はプチ専務として会社を動かすようになっていったのじゃ。
6月頃か、豆太郎は株主総会の席でプチ専務を解任してほしいと申し出をしたそうな。社長は戸惑いながらも、「一緒に頑張ったじゃないか、まだ一緒に会社を盛り上げよう」と諭したそうじゃ。しかし豆太郎は「貴方はもう1人で充分やっていけますよ」と告げ、深々とお辞儀をしながら消えたそうな。

ーー豆太郎はほんとにいたのか?幻か。
ファンタジー
公開:18/10/14 09:00
更新:18/10/31 21:26
働きたい会社 働きたい同僚

さささ ゆゆ( 東京 )

最近生業が忙しく、庭の手入れが疎かな庭師の庭でございます。

「これはいかんっ!!」と突然来ては草刈りをガツガツとし、バンバン種を撒きます。

なので庭は、愉快も怖いも不思議もごちゃごちゃ。

でもね、よく読むと同じ花だってわかりますよ。


Twitter:さささ ゆゆ@sa3_yu2





 

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