惨番目の歌詞(神代殿、拝)
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僕が大好きな彼女と、お別れする事になった。
「ごめんね。あしたでおしまい」
……明日って、あと半日もないよ。
「ごめんね。おこってる?」
淋しい気持ちに、ちりっと火花が結ぶ。
「怒ってない、けど。もう少し……」
「ごめんね」
本当は知ってた。こんな日が来るって。
黒く汚れた皺くちゃの服に目をやる。
前も、その前もその前だって。
途中まで仲良くしても、結局最後はこう言う。
「ごめんね。ばいばい」
ベギッ
――ブチブチ、プッ。
体が真っ二つに裂かれ、頭をへし折られる音を聞いた。
そのまま折れた頭から皮を剥がれる。
ベリ、ベリ、ぴり。服のロゴが宙を舞った。
小さな指が、肉だけになった半分の僕を、もう半分ちぎって齧る。
ボソッ
4分の3の僕が、あっさり捨てられた。
僕の事が大好きな彼女。
正直、内心怒ってる。
君はどうしてすぐ忘れるんだ?
半分ずつしか無理なら、もう少し小さな房を選びなさい!
「ごめんね。あしたでおしまい」
……明日って、あと半日もないよ。
「ごめんね。おこってる?」
淋しい気持ちに、ちりっと火花が結ぶ。
「怒ってない、けど。もう少し……」
「ごめんね」
本当は知ってた。こんな日が来るって。
黒く汚れた皺くちゃの服に目をやる。
前も、その前もその前だって。
途中まで仲良くしても、結局最後はこう言う。
「ごめんね。ばいばい」
ベギッ
――ブチブチ、プッ。
体が真っ二つに裂かれ、頭をへし折られる音を聞いた。
そのまま折れた頭から皮を剥がれる。
ベリ、ベリ、ぴり。服のロゴが宙を舞った。
小さな指が、肉だけになった半分の僕を、もう半分ちぎって齧る。
ボソッ
4分の3の僕が、あっさり捨てられた。
僕の事が大好きな彼女。
正直、内心怒ってる。
君はどうしてすぐ忘れるんだ?
半分ずつしか無理なら、もう少し小さな房を選びなさい!
ミステリー・推理
公開:18/10/14 01:06
更新:18/10/14 02:24
更新:18/10/14 02:24
創樹(もとき)と申します。
葬祭系の生花事業部に勤務の傍ら、物書きもどきをしております。
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ベリーショートショートマガジン『ベリショーズ』
Light・Vol.6~Vol.13執筆&編集
他、note/monogatary/小説家になろう など投稿サイトに出没。
【直近の受賞歴】
第一回小鳥書房文学賞入賞 2022年6月作品集出版
愛媛新聞超ショートショートコンテスト2022 特別賞
第二回ひなた短編文学賞 双葉町長賞
いつも本当にありがとうございます!
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