頭のネジ
15
15
となりの席で突っ伏してる同僚の頭を見ると、ネジが一本緩んでいた。仕事に支障がでるといけないと思い、きつく締めておいた。そういえば、最近、書類に誤記が多かった。
俺は仕事をしつつ、同僚たちのネジの緩みを注意して見るようにした。
ある日、駅のホームで電車を待っていると、
カラン...
と、乾いた音が響いた。
音の方を見ると、ネジが線路に転がり落ちていった。到着した電車に乗り、頭を擦ってみると、ネジ穴が一つ開いていた。
その後は、小さなミスで上司から怒られる機会が増え、その度同僚にフォローさせてしまった。
上司にお茶をこぼしたら一緒に拭いてくれたり、上司の足をうっかり踏んだら、もう片方を踏んでくれた。
同僚はしっかりしろよ、と怒りつつも、大きな口で笑っていた。俺は申し訳なさ半分で、笑い返してやった。
やがて、代わりのネジが届いた。俺はいつもより、ほんの少し、ネジを締める力を弱めた。
俺は仕事をしつつ、同僚たちのネジの緩みを注意して見るようにした。
ある日、駅のホームで電車を待っていると、
カラン...
と、乾いた音が響いた。
音の方を見ると、ネジが線路に転がり落ちていった。到着した電車に乗り、頭を擦ってみると、ネジ穴が一つ開いていた。
その後は、小さなミスで上司から怒られる機会が増え、その度同僚にフォローさせてしまった。
上司にお茶をこぼしたら一緒に拭いてくれたり、上司の足をうっかり踏んだら、もう片方を踏んでくれた。
同僚はしっかりしろよ、と怒りつつも、大きな口で笑っていた。俺は申し訳なさ半分で、笑い返してやった。
やがて、代わりのネジが届いた。俺はいつもより、ほんの少し、ネジを締める力を弱めた。
ファンタジー
公開:18/10/12 12:36
更新:18/10/12 15:07
更新:18/10/12 15:07
マイペースに書いてきます。
感想いただけると嬉しいです。
100 サクラ
ログインするとコメントを投稿できます