適職
12
8
「先輩、すみませんでした。一人では対応できなくて」
瑠花が頭を下げた。
(どうしよう、先輩に嫌われたら)
「いや、あのお客様は少し面倒な人だから。次からは、すぐに俺を呼んで」
(先輩って、優しい)
「今は無理をしなくても、瑠花なら、すぐに一人前になれるさ」
瑠花の目が光った。
「その時にはご褒美をもらえませんか?」
(デートしてくださいって頼むの)
「いいよ。何でも聞いてあげる」
「約束ですよ」
「ああ、約束だ」
かわいい。瑠花の頭をポンポンと叩いた。
(大好き)
「頑張ります」
瑠花のステータス表示には(頑張るぞ)の後にハートマークが五つ光っている。
よし、イベントクリア。
最近のAIは人間に近づきすぎて、刺激を求めるから、大変だ。
次は壁ドンがいいだろうか。
それにしても、アンドロイドの教育なんて、アイドル育成ゲームを極めた俺にぴったりの仕事があるとは思わなかった。
瑠花が頭を下げた。
(どうしよう、先輩に嫌われたら)
「いや、あのお客様は少し面倒な人だから。次からは、すぐに俺を呼んで」
(先輩って、優しい)
「今は無理をしなくても、瑠花なら、すぐに一人前になれるさ」
瑠花の目が光った。
「その時にはご褒美をもらえませんか?」
(デートしてくださいって頼むの)
「いいよ。何でも聞いてあげる」
「約束ですよ」
「ああ、約束だ」
かわいい。瑠花の頭をポンポンと叩いた。
(大好き)
「頑張ります」
瑠花のステータス表示には(頑張るぞ)の後にハートマークが五つ光っている。
よし、イベントクリア。
最近のAIは人間に近づきすぎて、刺激を求めるから、大変だ。
次は壁ドンがいいだろうか。
それにしても、アンドロイドの教育なんて、アイドル育成ゲームを極めた俺にぴったりの仕事があるとは思わなかった。
SF
公開:18/10/13 16:56
更新:18/11/01 21:47
更新:18/11/01 21:47
名作絵画ショートショートコンテストで「復元師」が太田忠司賞を受賞しました。
キンドルでSF短編を発売中。https://amzn.to/37n3Bjv
「ショートショートの花束」8と9にものっていますので、よろしく。
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