四番目の歌詞

3
9

吹雪のある夜。

美憂は友人と一緒に帰路についていた。冷たくて手が悴む。

私たちはいつものように下らない話をしていた。

「へぇー。そうなんだ」
友人は笑った。

「ねぇ、欲しいものとかないの?」
ないものねだりをしない彼女にきいた。

「私はそうだな。前々から、欲しいものがあって、今日、それが手に入るの」
意外な返事が返ってきた。

「そうなんだ。良かったね。ちなみにその欲しいものって何?」

彼女は遮断機の前でこう答えた。

「私の両足はこの線路で敷かれたせいで義足なの。だから、もう一度、本物の足が欲しくて」

列車の音が徐々に近づいてくる…

「ずっとね。美憂の足が欲しかったの…」

「え?」

すると、さちこは美憂を線路へ突き飛ばした。

美憂は列車との衝突事故で命を落とした。

翌日、さちこは義足ではなくなっていた。

「私には少し細かったかな?」
ホラー
公開:18/10/11 02:30

神代博志( パパゲーノ )

魔笛の主人公はパパゲーノとパパゲーナだと思います!
よろしければ、フォーローお願いいたします。m(_ _)m

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容