行列のできる床屋

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ある町に床屋が開業しました。
床屋さんは最初の客を待ち詫びて、せっせと準備をしていました。
そこに一人の若者がやってきました。
床屋さんは「客が来た!」と大喜びで迎えますが、
「ぼくを雇ってください!」
と、頭を下げるのです。
最初の客が来たと喜んでいた床屋さんは、がっかりしました。しかし、従業員もいた方が良いと思い、彼を雇う事にしました。
それからは、毎日二人で準備をしていましたが、なかなか客はやってきません。

客の代わりに、一人、また一人と、店で雇って欲しいという若者が訪れます。
そのたびに従業員は増えてゆき、髪を切る役の床屋さん以外に、頭を洗う役、髪を掃除する役、鏡を拭く役、パーマをかける役、肩をもむ役、くるりん棒のスイッチを入れる役⋯⋯等々、あらゆる役割を分担し、数十名の若者が楽しそうに働く床屋になりました。

今日も「雇って欲しい若者たち」の行列が、どこまでも、どこまでも⋯⋯。
ファンタジー
公開:18/10/10 12:49
更新:18/10/10 15:29
働きたい会社 若者の就職難

渋谷獏( 東京にいるけっどカンサイジ〜ン♪ )

(獏・ω・) 渋谷獏(しぶたに・ばく)と申します。
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