サクラ、ヒラリ。
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13
家で暇そうにしている彼に、彼女が声をかけた。
「お花見行こうよー」
「二人で?」
「当たり前でしょ」
「なんでお前と花見なんかに……」
「またまたぁ。嬉しいくせにー」
「嬉しかねぇよ! まぁ、別に行ってやっても良いけど」
「やった! 花見、花見!」
二人は今、桜の木の下で呆然と突っ立っていた。
彼は「花見、ねぇ」と頭を掻きながら溜め息をつく。
「な、なんで桜がみんな散ってんのよ! この前まで満開だったのにぃ!」
「そんないつまでも咲いてねぇよ」
「あんたと桜が見たかったのに……」
しょんぼりと肩を落としている彼女を横目で見ていた彼は、やれやれ……という感じで彼女の耳元に顔を寄せて囁いた。
「桜なんてどうでも良いって。お前さえそばにいれば、な」
「……」
二人は見つめ合い、そして……。
唇が重なり合ったその時、ふわっと風が吹いた。どこからともなく桜の花びらが二人の間に……。
ヒラリ。
「お花見行こうよー」
「二人で?」
「当たり前でしょ」
「なんでお前と花見なんかに……」
「またまたぁ。嬉しいくせにー」
「嬉しかねぇよ! まぁ、別に行ってやっても良いけど」
「やった! 花見、花見!」
二人は今、桜の木の下で呆然と突っ立っていた。
彼は「花見、ねぇ」と頭を掻きながら溜め息をつく。
「な、なんで桜がみんな散ってんのよ! この前まで満開だったのにぃ!」
「そんないつまでも咲いてねぇよ」
「あんたと桜が見たかったのに……」
しょんぼりと肩を落としている彼女を横目で見ていた彼は、やれやれ……という感じで彼女の耳元に顔を寄せて囁いた。
「桜なんてどうでも良いって。お前さえそばにいれば、な」
「……」
二人は見つめ合い、そして……。
唇が重なり合ったその時、ふわっと風が吹いた。どこからともなく桜の花びらが二人の間に……。
ヒラリ。
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公開:18/10/09 23:23
むう宿題・恋愛編
1/10 桜
まったり。
2022年…3本
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2020年…63本
2019年…219本
2018年…320本 (5/13~)
壬生乃サル(MiBU NO SARU)
Twitter(@saru_of_32)
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