112. あのご先祖様に会いたい

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「曾祖父とはやっぱり気が合うわー‼」
同僚がランチを食べ終え、食後の珈琲を片手にそう話している。
「ひいじいちゃんに会ったんだ?」
「あぁ今度のプロジェクトに何が足りないのかさっき意見を聞いたんだよ。そしたら俺が思ってるのと同じ答えでさぁ。遺伝子って凄いよな、安心したよ‼」「それは良かったなぁ!」
うちの会社では仕事を率先して引き受けたりいいアイディアを提案して相手を笑顔にし体温や口角が上がると、それを認識した自分の腕時計型のICチップが青色に点灯し
『ようやったやん!』
というメールがPCに届く仕組みなのだ。そのメールにはその人の為だけのリンクが貼ってあり、それをクリックすると自分の家系図が表れご先祖様のうちの一人を選ぶと少しの間会うことができるのだ。それもこれもタイムマシンを極秘で開発していた社長のお蔭だ。

「会いたくない親族は選ばなくていいし、こんなに効率的な墓参りはないよな!」
SF
公開:18/10/09 00:30
更新:18/12/12 21:00
働きたい会社 母方のおばあちゃんに会いたい

ことのは もも。( 日本 関東 )

日本語が好き♡
18歳の頃から時々文章を書いています。
短い物語が好きです。
どれかひとつでも誰かの心に届きます様に☆
感想はいつでもお待ちしています!
宜しくお願い致します。

こちらでは2018年5月から書き始めて、2020年11月の時点で300作になりました。
これからもゆっくりですが、コツコツと書いていきたいと思います(*^^*)

2019年 プチコン新生活優秀賞受賞
2020年 DJ MARUKOME読めるカレー大賞特別賞受賞
2021年 ベルモニー縁コンテスト 入選

 

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