地下鉄もぐら線
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見上げると地上と変わらない星空だった。
職場の人間関係に疲れた俺は、長期休暇をとって、地下鉄もぐら線で長いマントルを通過し、地球の中心コアに着いたところだった。
コアは岩石で覆われているため、星が見えるはずない。やがて、光のひとつが岩の隙間をゆっくりとすり抜けて落ちてきた。
駆け寄ろうとすると異形の地底人が光を拾い上げ、背中のかごにいれた。
理由を尋ねると彼はゴミ拾い、と答えた。
地上人はつらいことがあると、大声で叫ぶだろ?
吐き出された強い言葉は、長い時間で言霊に姿を変えて落ちてくるんだ。さっきのはこれ。
差し出した光に顔を近づけると、言葉が腹の底に響いてきた。
『おのれ光秀、どうして裏切った!』
あっけにとられた。そして、再び振り仰ぐと、無数の言霊に圧倒された。矮小な自分に笑いが込み上げると、このままブラジルにでも行って、サンバでも踊りながら、俺も叫んでやろうと思った。
職場の人間関係に疲れた俺は、長期休暇をとって、地下鉄もぐら線で長いマントルを通過し、地球の中心コアに着いたところだった。
コアは岩石で覆われているため、星が見えるはずない。やがて、光のひとつが岩の隙間をゆっくりとすり抜けて落ちてきた。
駆け寄ろうとすると異形の地底人が光を拾い上げ、背中のかごにいれた。
理由を尋ねると彼はゴミ拾い、と答えた。
地上人はつらいことがあると、大声で叫ぶだろ?
吐き出された強い言葉は、長い時間で言霊に姿を変えて落ちてくるんだ。さっきのはこれ。
差し出した光に顔を近づけると、言葉が腹の底に響いてきた。
『おのれ光秀、どうして裏切った!』
あっけにとられた。そして、再び振り仰ぐと、無数の言霊に圧倒された。矮小な自分に笑いが込み上げると、このままブラジルにでも行って、サンバでも踊りながら、俺も叫んでやろうと思った。
SF
公開:18/10/06 23:42
更新:18/10/07 06:10
更新:18/10/07 06:10
マイペースに書いてきます。
感想いただけると嬉しいです。
100 サクラ
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