イケメンとの恋

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好きな事を仕事にしたくて美容系の商品を扱う会社へ転職した。
美容に関心のある社員を採用するだけあって、社内には美意識が高いイケメンしかいない。
それでいてその専門的な知識をひけらかすような人はおらず、知らない事を聞くと優しく教えてくれる。
そんな理想の職場に出会って半年、私は今気になる男性が一人できた。
営業部の神崎さんだ。
彼と廊下ですれ違うと爽やかなシトラスの匂いがする。
目が合えばにこっと笑って、「おはよう」と挨拶してくれる。
それだけで私はまるで初めて恋をした少女のように胸がドキドキしてしまうのだった。

ある昼休み、奇跡は突然起こった。あの神崎さんが私のところへやって来て、「今度一緒に飲みに行きませんか?」と誘ってきたのだ。私は予想もしていない出来事に驚いて、顔を真っ赤にして俯いてしまった。
彼はそんな私の顔を覗き込んで、蠱惑的な笑みを浮かべて言った。
「困ってる顔、好きだな」
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公開:18/10/07 18:23
更新:18/10/08 14:52
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