御社を志望した理由は

「御社を志望した理由は、巨大ロボットにあこがれているからです！」

　長いこと面接官をしていると、変なのに巡り合うことがある。

　とはいえ・・・

　御社の科学力をもってすればっ！とか言われても、困っちゃうからね、私。

　彼が退室した後のこと、一緒に面接官をしている同僚に、ため息交じりに話しかけた。

「今の子は、何というか、凄かったねえ。」

「ええ、ちょっと心配になるレベルでしたね。」

「まあ、どこかで夢がかなうといいな。」

「そうですね、じゃあ、次の方をお呼びしますね。」



「御社を志望した理由は、世界を征服したいからです。そのためなら、改造手術もいといません！」

「オイっ！うちには、こういうヤツしか来ないのか！！」

「しかし、貴重な志願者ですよ。」

「ああ、採用。」