2
10
「あー、働きたくない」キーボードを乱暴に叩いて伊藤がぼやく。
「ほんと。こんな仕事やってられないわ」僕が応える。
僕の会社は、仕事が楽しすぎて社員の残業時間がとんでもないことになっていた。
そのせいでついに労基署に目をつけられた。
そんな中、社長の『一番働きたがってる奴を辞めさせる』という鶴の一声で社内は一変した。
皆が必死で、いかに働きたくないかをアピールする。
そのチキンレースで社内の業務は大幅に停滞していたが、
ここで辞めさせられる訳にはいかないと下手な演技を続けていた。
そして、リストラ対象者が発表された。
池田だった。
彼は元々やる気がなかったので、あっさりリストラを受け入れた。
『一番働きたがってる奴が、一番働きたくないふりをするはずだ』という理由だったが、彼のは演技ではなかった。
結果として、僕たちの残業時間はさらに増えた。
だから僕は心の中でガッツポーズをした。
「ほんと。こんな仕事やってられないわ」僕が応える。
僕の会社は、仕事が楽しすぎて社員の残業時間がとんでもないことになっていた。
そのせいでついに労基署に目をつけられた。
そんな中、社長の『一番働きたがってる奴を辞めさせる』という鶴の一声で社内は一変した。
皆が必死で、いかに働きたくないかをアピールする。
そのチキンレースで社内の業務は大幅に停滞していたが、
ここで辞めさせられる訳にはいかないと下手な演技を続けていた。
そして、リストラ対象者が発表された。
池田だった。
彼は元々やる気がなかったので、あっさりリストラを受け入れた。
『一番働きたがってる奴が、一番働きたくないふりをするはずだ』という理由だったが、彼のは演技ではなかった。
結果として、僕たちの残業時間はさらに増えた。
だから僕は心の中でガッツポーズをした。
その他
公開:18/10/06 12:34
おっさんになりましたが、夢は追い続けます
「小説は短く、人生は永く」
ログインするとコメントを投稿できます