ホワイトVR

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政府が試験的に導入した「ホワイトVR」なるものの被験者に選ばれた。
額の中央に、小さな種のような機器を取り付けるだけでOK。でも、超絶ブラックなうちの会社が、こんな物でどうにかなるのかしら?
あたしは半信半疑のまま会社に向かった。

「お早うござ⋯⋯」
「お早うKくん!」
快闊に返事をする課長の姿は、明らかに猫だった。
それどころか、社員の全てが、猫、猫、猫、完全に猫!
だけど、猫という以外にさほどの違いはないようだ。いつも通り残業はひどいし、パワハラ、セクハラもひどい。
だがしかし、
「Kくん、これを今日中に頼むぞ!」
ドサッ。
「え、課長。こんな量、今日中には⋯⋯」
みー。
「わ、分かりましたぁ」
または、
「Kくん、今日もいいお尻だねぇ」
ペロン。
「ひゃっ!」
みー。
か、可愛いから許そう⋯⋯。

猫好きのあたしを魅了するVR効果のおかげで、今日も仕事が楽しくて仕方ないのであ〜る。
SF
公開:18/10/04 16:13
更新:18/11/01 16:02
働きたい会社 VR=バーチャル・リアリティ

渋谷獏( 東京 )

(੭∴ω∴)੭ 渋谷獏(しぶたに・ばく)と申します。 小説・漫画・写真・画集などを制作し、Amazonで電子書籍として販売しています。ショートショートマガジン『ベリショーズ』の編集とデザイン担当。
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