神、珈琲豆を求める。

15
13

私は神だ。正直、暇である。
珈琲を飲もう、と思ったが豆がきれていた。昨日の一杯が最後であった事を失念していた。私にはこだわりがあり、珈琲は豆からと決めている。買いに行かなくては。
が、面倒臭い。それに今日は太陽が力強い。お肌の弱い私には厳しい。
そこで私は風船を取り出し、膨らませた。苦しい。肺活量が低下しておる。私も年だな。
それでも、なんとか膨らませた。その風船に魂を吹き込む。
「何か誤用ですか? 紙」
誤用ではく御用だ。それに私は紙ではない。まぁ、よい。風船だから頭がすっからかんでも仕方あるまい。
「至急、珈琲豆を買ってきてくれ」
「歌詞困りました」
漢字に変換する必要はないぞ。まぁ、よい。いささか不安ではあるが、私が魂を吹き込んだ風船だ。問題ないだろう。
「では逝ってまいります」
こうして風船は珈琲豆を求め、旅立った。
そして……。

太陽は沈んだ。
風船は消えた。
珈琲豆は、ない。
ファンタジー
公開:18/10/01 23:45
コーヒーの日

壬生乃サル

まったり。

2022年…3本
2021年…12本
2020年…63本
2019年…219本
2018年…320本 (5/13~)

壬生乃サル(MiBU NO SARU)
Twitter(@saru_of_32)

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容