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次の演目を告げるアナウンスの声に、僕は深くため息をついた。僕の憂鬱の原因。それはこの体育祭の目玉イベント、応援合戦だ。
無理矢理団長を押し付けられた僕は、この三三七拍子が嫌で堪らなかった。
一歩進むにつれ、冷や汗が流れ落ちる。
「体調悪いの?」
同じ応援団の吉田さんの声に、僕は黙って頷いた。
本当はそうでもないけど、熱中症気味ということにして辞退しよう。
駆けつけた養護教諭の先生について、救護テントへと退避する。
なんとかなった。そう思ったそのとき、後ろから大きなどよめきが飛び込んできた。
驚いて振り返った僕の目に飛び込んできたのは、朝礼台に立つじいちゃんの姿。
マイクの前に厳かに立ったじいちゃんは、両手のひらを上に向けて胸の前に広げ、「お手を拝借」と呟くと、続けて大きな声で叫んだ。
「よーお!」
パパパンパパパンパパパンパン!
グラウンドには、じいちゃんの一本締めが静かに響いた。
無理矢理団長を押し付けられた僕は、この三三七拍子が嫌で堪らなかった。
一歩進むにつれ、冷や汗が流れ落ちる。
「体調悪いの?」
同じ応援団の吉田さんの声に、僕は黙って頷いた。
本当はそうでもないけど、熱中症気味ということにして辞退しよう。
駆けつけた養護教諭の先生について、救護テントへと退避する。
なんとかなった。そう思ったそのとき、後ろから大きなどよめきが飛び込んできた。
驚いて振り返った僕の目に飛び込んできたのは、朝礼台に立つじいちゃんの姿。
マイクの前に厳かに立ったじいちゃんは、両手のひらを上に向けて胸の前に広げ、「お手を拝借」と呟くと、続けて大きな声で叫んだ。
「よーお!」
パパパンパパパンパパパンパン!
グラウンドには、じいちゃんの一本締めが静かに響いた。
その他
公開:18/09/30 23:19
更新:18/09/30 23:38
更新:18/09/30 23:38
スクー
仮病三三七拍子
父兄参加の補欠も少々
高野ユタというものでもあります。
幻想あたたか系、シュール系を書くのが好きです。
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