ラベンダーの嫉妬
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ラベンダー畑を見て癒されている所へ、初老の女性が話しかけてきた。
「知っているかい? ラベンダーと藤は昔は仲が良くて一緒にいる事が多かったんだ」
「両方とも同じような色をしていますね」
「そう、そして形も似てて藤は上を向いて咲いていたんだ」
「へぇ~、それは初耳です」
「似てるのは仲が良いからと喜んでたんだけど、昔は藤の方が人気が出ることが多くてね」
「そうだったんですか」
「それでラベンダーが嫉妬しちゃって…、ラベンダーが藤をだましたのさ」
「仲が良かったのに哀しいですね」
それ以来、藤はしょげて下を向いているそうだ。
甘い香りを出して誘っているのは、寂しい気持ちの表れ。
ラベンダーが心地よい眠りを誘うのは、藤がしょげてご満悦だから。
それを聞いてからラベンダーの香りで安らげなくなった。
そう言えばあの女性、藤みたいな色の髪の毛していたなぁ…
ま、紫好きな人多いしね。
「知っているかい? ラベンダーと藤は昔は仲が良くて一緒にいる事が多かったんだ」
「両方とも同じような色をしていますね」
「そう、そして形も似てて藤は上を向いて咲いていたんだ」
「へぇ~、それは初耳です」
「似てるのは仲が良いからと喜んでたんだけど、昔は藤の方が人気が出ることが多くてね」
「そうだったんですか」
「それでラベンダーが嫉妬しちゃって…、ラベンダーが藤をだましたのさ」
「仲が良かったのに哀しいですね」
それ以来、藤はしょげて下を向いているそうだ。
甘い香りを出して誘っているのは、寂しい気持ちの表れ。
ラベンダーが心地よい眠りを誘うのは、藤がしょげてご満悦だから。
それを聞いてからラベンダーの香りで安らげなくなった。
そう言えばあの女性、藤みたいな色の髪の毛していたなぁ…
ま、紫好きな人多いしね。
ファンタジー
公開:18/09/29 06:02
ショートショートは星新一さん、筒井康隆さんが好き。
空を見上げてぼーっとするのも好き。
抑揚のない平らな脳みそで
蜘蛛の巣を徘徊しながら思い付きで生きています。
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