旅までの旅
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暗い暗い中で、小さく丸まりながら、ずっとずっと息を潜めるように生きてきた。
どの位の時を、そこで過ごしたか分からない。
何も見えないそこで、じっと、誰かに気づかれることもなく。
けれど突然、行かなければ、という衝動にかられ動き出す。
暗闇をもがきながら、動いていく。
そちらだと感じる方へ、ゆっくりと少しずつ。
光を見た。新鮮な空気。
次の準備のために、今度は高みへと登っていく。一歩一歩。
もう十分だと思ったその場所で立ち止まった。
呼吸とともに、古い体を脱ぎ捨てる。
ここまできた時と同じように、ゆっくりと時間をかけて。
全てを脱いだ後、新しい体がそれにふさわしくなるのを待った。
そして再び、暗闇で感じたような突然の衝動。
空へ。
羽を広げる。
初めての飛翔。
足元の脱け殻を残して。
どの位の時を、そこで過ごしたか分からない。
何も見えないそこで、じっと、誰かに気づかれることもなく。
けれど突然、行かなければ、という衝動にかられ動き出す。
暗闇をもがきながら、動いていく。
そちらだと感じる方へ、ゆっくりと少しずつ。
光を見た。新鮮な空気。
次の準備のために、今度は高みへと登っていく。一歩一歩。
もう十分だと思ったその場所で立ち止まった。
呼吸とともに、古い体を脱ぎ捨てる。
ここまできた時と同じように、ゆっくりと時間をかけて。
全てを脱いだ後、新しい体がそれにふさわしくなるのを待った。
そして再び、暗闇で感じたような突然の衝動。
空へ。
羽を広げる。
初めての飛翔。
足元の脱け殻を残して。
その他
公開:18/09/29 20:58
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