三三七拍子アゲイン!!

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司会の方が手紙を読み上げた。
『隆史君、由佳さん、ご結婚おめでとうございます。隆史君とは長い付き合いで、小学生の頃の彼は運動会の前日に必ずてるてる坊主を吊るす純真な男の子でした。中学生ではエロに目覚め、修学旅行の時、みんなで女風呂を覗こうとしました。結果は失敗でしたが、隆史君はノリノリでした。隆史君が上京する日、僕たちは仮病で学校を休んで見送りに行きました。陸上部7人、駅のホームでやった全力の三三七拍子は懐かしい思い出です。今日の結婚式、隆史君に会えなくて残念です。だから、やっぱり俺達、出席する事にしました』

…え?

「仮病で仕事休んできたぜ!」
会場の扉が開いて、スーツ姿のあいつらが走ってきた。
グッチ、ハセ、イノ、ミッタ、ヨッシー、コーイチ。俺を含めて7人。十数年振りの陸上部勢揃いだ。
「それではお手を拝借ー!」
グッチの声が会場に響いた。
「お二人の結婚を祝って、三三七拍~子!」
青春
公開:18/09/26 23:58
更新:18/09/27 00:04
スクー 仮病三三七拍子 スクー連作短編

のりてるぴか( ちばけん )

月の音色リスナーです。
ようやく300作に到達しました。ここまで続けられたのは、田丸先生と、大原さやかさんと、ここで出会えた皆さんのおかげです。月の文学館は通算24回採用。これからも楽しいお話を作っていきます。皆さんよろしくお願いします。

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