復活の花

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「過去の人物を現代に連れてくるなぞ、認められん!」
「ですが、あの英雄の幕引きがあれでいいのですか!」
おれは時間管理局の局長に噛み付いた。
「わしだって同じ気持ちだ! しかし、政府の許可が下りない限り無理なんだよ⋯⋯」
所長は心底、残念そうな声で呟いた。

その後さまざまなメディアに働きかけ、この不遇の英雄と、いにしえの格闘技の復活を訴えた。みるみるうちに、おれの計画への賛同者が増え、ついに大統領の許可を得るに至った。
おれは早速、過去の世界へ行き、彼を説得して現代に来ていただく事に成功した。
調整ポッドの中に入っていた彼の目がゆっくりと開き、神々しいまでの巨躯を起す。
花のようないい香りがした。
「すっかり全盛期の体だねぇ」
「ええ、思う存分に闘ってください、横綱!」

神官装束姿の三人の行司が、土俵の下へ鎮め物を埋めた。
土俵祭も終わり、いよいよ明日から新しい大相撲が始まるのだ──。
SF
公開:18/09/26 22:40
更新:18/09/30 15:59

渋谷獏( 東京にいるけっどカンサイジ〜ン♪ )

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