99. 満月と共に──

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そういえば こんな夜だった。
あなたと私が 初めて結ばれたのは。

少し開けた 窓際のカーテンがひるがえって
私は 涙でにじんだ瞳で満月を見つめて
「こんなにきれいな満月を見たのは初めて」と、
あなたの胸の中で そうつぶやいた。

その頃と同じ季節の 同じ満月なのに
あなたはもう ここにはいない
あなたはもう 私と共に あの月を見てはくれない。

大好きなバイクと一緒に 一年前の満月の夜
岬のカーブから 海へ落ちていったあなた

満月に見惚れ 満月の映った海へ 飛びこんでいったあなた。

あなたは今 満月と共にいるのですか──。
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公開:18/09/24 10:16
更新:19/02/25 02:55
今日は中秋の名月

ことのは もも。( 日本 関西 )

日本語が好き♡
18歳の頃から時々文章を書いています。
短い物語が好きです。
どれかひとつでも誰かの心に届きます様に☆
感想はいつでもお待ちしています!
宜しくお願い致します。

こちらでは2018年5月から書き始めて、2020年11月の時点で300作になりました。
これからもゆっくりですが、コツコツと書いていこうと思います(*^^*)

2019年 プチコン新生活優秀賞受賞
2020年 DJ MARUKOME読めるカレー大賞特別賞受賞
2021年 ベルモニー縁コンテスト 入選

カントー地方在住
 

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