鹿目の眼鏡
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動物の眼鏡屋さん、という新しい店に一人の男がやって来た。
「いらっしゃいませ! そして、おめでとうございます! 貴方がご来店第一号のお客様でございます!」
くす玉を割り、クラッカーを鳴らし、指笛を吹く。全て店長が一人でこなす。とんでもない歓迎っぷりである。
「貴方には当店イチオシの眼鏡をプレゼント致します! この眼鏡をかけて当店の宣伝をしていただければ幸いです」
そう言って男に一つの眼鏡を手渡した。
「これ、は?」
「そちら『鹿目の眼鏡』でございます。さ、おかけになって下さい。きっとお似合いですよ」
その眼鏡はレンズの部分が動物の目になっていた。男は戸惑いながらも、その眼鏡をかける。
「これ、何も見えないんですけど?」
レンズではなく動物の目なのだから見えるわけがないだろ、と男の顔は憮然としている。
「これはこれは見事な……」そんな男を見て店長が言った。
「しかめっ面でいらっしゃいますね」
「いらっしゃいませ! そして、おめでとうございます! 貴方がご来店第一号のお客様でございます!」
くす玉を割り、クラッカーを鳴らし、指笛を吹く。全て店長が一人でこなす。とんでもない歓迎っぷりである。
「貴方には当店イチオシの眼鏡をプレゼント致します! この眼鏡をかけて当店の宣伝をしていただければ幸いです」
そう言って男に一つの眼鏡を手渡した。
「これ、は?」
「そちら『鹿目の眼鏡』でございます。さ、おかけになって下さい。きっとお似合いですよ」
その眼鏡はレンズの部分が動物の目になっていた。男は戸惑いながらも、その眼鏡をかける。
「これ、何も見えないんですけど?」
レンズではなく動物の目なのだから見えるわけがないだろ、と男の顔は憮然としている。
「これはこれは見事な……」そんな男を見て店長が言った。
「しかめっ面でいらっしゃいますね」
その他
公開:18/09/22 23:46
まったり。
2022年…3本
2021年…12本
2020年…63本
2019年…219本
2018年…320本 (5/13~)
壬生乃サル(MiBU NO SARU)
Twitter(@saru_of_32)
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