飲みすぎ注意

私は今、合コンで知り合った男にお持ち帰りされている。
この男と来たら、私にやたら強い酒ばかり勧めてきた。まったく…私を酔わせてどうする気なんだか…
ま、男が女を酔わせる理由なんて一つしかないか。
案の定、男は私を担いでホテルへと入った。
男は鼻息も荒く、すぐさま私の服を脱がせに来た。せっかちね。
私は男に抱き着いた。男は吃驚したようだが抱きしめ返した。
私はニヤリと笑い、男の首筋に牙を突き立てる。
そう、私は吸血鬼だ。
今日も下心丸出しの男を餌にするため、酔ったフリをした。
首筋から血を吸い上げる。
男は痙攣し、白目をむいて倒れてしまった。

これで帰るのは三流吸血鬼のやり方だ。
私ほどの一流になると獲物は生かすものだ。
私は反対側の首筋に噛みつくと、合コンで飲まされた酒を男の体内へ全て吐き出した。
これでこの男は死ぬことはないだろう。
ただ、一生二日酔いの苦しみを味わうことになるけどね。